こんにちは!
「第18回 このミステリーがすごい!」の対象作品である
「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」の相関図です。
この小説は登場人物で混乱することはないと思いますが、
どんな小説にしろ、読んだものは相関図つくっちゃお!と決めたので
これも作ってみました。
ネタバレは非表示形式で簡単に書いています。
「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」のあらすじ
どんな紙でも見分けられる男・渡部(わたべ)が営む紙鑑定事務所。
カバーそでのあらすじより
ある日そこに「紙鑑定」を「神探偵」と勘違いした女性が、彼氏の浮気調査をしてほしいと訪ねてくる。
手がかりはプラモデルの写真一枚だけ。
ダメ元で調査を始めた渡部は、伝説のプラモデル造形家・土生井(はぶい)と出会い、意外な真相にたどり着く。
さらに翌々日、行方不明の妹を捜す女性が、妹の部屋にあったジオラマを持って渡部を訪ねてくる。
土生井とともに調査を始めた渡部は、それが恐ろしい大量殺人計画を示唆していることを知りー。
「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」の人物相関図
あくまでも、主要な登場人物とその関係性がわかるようにするための相関図です。
ですので、犯人がわかってしまうような相関図にはしていません。
今回、この相関図に載っていない人が数名出てきますが(主人公の仕事関係の人)、
覚えなくても、物語を読み進めていくにあたって支障はないため外しました。
今回、最後の方は刑事も出てきますが、
本当の最後の方にようやく出てくるという感じですので、あえて載せませんでした。

「紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人」の犯人は誰?(ネタバレ)
ネタバレなので、非表示にしておきます。
※なお、最終的には小説を読んでいただきたいので、詳細は省きます。
犯人は誰?(ネタバレ)
遺体があることを示唆するようなジオラマを送ってきていた「蒲沢新次」は、実は多重人格者でした。
小野寺苑長の「良心」とも言える人格が彼だったのです。
(小説上では明確な記載はありませんが、本体が「小野寺苑長」であり、後から生まれたのが蒲沢でしょう)
小野寺苑長は、311(東日本大震災)時の津波の被災者でもありました。
そのトラウマから「蒲沢」が生まれたのです。
小野寺は、津波の被災に遭った児童養護施設を再起させようとしていましたが、
小野寺自身が津波の恐怖から逃れられませんでした。
そこで「人柱」を行おうとしたのです。
児童を守るはずが施設を守るために児童を捧げるという、目的と手段が逆転してしまったのです。
施設の建設予定地にバスごと埋められた児童達は無事救出され、親元に返されました。
あとがき
紙鑑定士、プラモデルやジオラマに関するうんちく。
この話も織り交ぜられながらテンポもよく楽しく読めました。
伏線も回収されますし、構成としてはある意味先が読みやすいので(王道とも言う?)
人によっては途中で犯人に気づくかもしれませんが、
そういったことも込みで、最後まで読みやすい小説です。