FXを始めると、おそらく目にするであろう言葉のひとつ。
「聖杯」
って、聖杯、とはなんでしょうか?
すでに知ってる方は、「聖杯」を探し求めていることでしょう。
その気持ちは、よくわかります。
だって、絶対に稼ぎたいし、損なんてしたくありませんものね!
ここでは聖杯のお話、そして「限りなく聖杯に近いやり方」をお話していきます。
FXの聖杯とは?→100%勝てる手法のこと
はい、そうです。
見出しにも書いてしまいましたが、聖杯とはすなわち、
100%勝てる手法のことです。
取引をすれば必ず利益を出せる。
自分の想定通りにチャートが動いてくれて、利益がしっかりたたき出せる。
損切とかそういったものとは無縁。
FX初心者や負け続けている人からしたら夢のような話。
喉から手が出るほど欲しい手法で、探しまくっている人も多いでしょう。
では、聖杯は本当にあるのでしょうか?
FXに聖杯なんてない。信じたがる気持ちは損失を増やすだけ
藁にもすがる思いで聖杯を探している人には本当に申し訳ないのですが……
聖杯は、ありません。
大事なことなので、もう一度言います。
FXに聖杯はありません。
ええ、ありません。残念ですが。
例えば、
- RSIが〇以下の時にロングすればいい
- ラインをひいて、このラインに到達したら買うよう予約しておけばいい
- 下落中でも節目では必ずリバウンドするからそれを狙え
(例:チャートが下落中の中でも、100円にタッチしたら必ずリバウンドするから、そこでロング!)
等々、いろんなことが「いかにも」のように言われています。
そして、たまたまそれがうまいことかみ合っているのを目撃すると信じたくなりますよね。
でも、「100%」ではありません。
「例外もある」?
その例外で損失出したとき、それも含めて「聖杯」だとあなたは思えるでしょうか?
無理ですよね。
それに。
「これが聖杯のはずだ」と信じようとすればするほど、
損切も遅れてしまう・損切をする踏ん切りがつかなくなり、
かえってひどい結果を招きかねません。
FXに聖杯がない理由。それはゼロサムゲームだから。
FX、つまり外国為替取引はゼロサムゲームです。
つまり、FXにおいて利益を出している人がいれば、
必ずその分だけ損を出している人が存在しなければならないのです。
このことからも、聖杯なんてありえないということはおわかりいただけるでしょう。
【ゼロサムゲームとは】
合計(サム)がゼロ。
つまり、利益や損失の総和(合計:サム)が「ゼロ」になるゲームのことです。
将棋を思い浮かべてもらうとわかりやすいかもしれませんね。
二人のどちらかが「勝て」ば、もう一方は必ず「負け」となります。
また、駒の数も、合計は変わりません。
相手の駒を獲れば、獲られた側の駒はその分減っています。
どこからか駒がまた追加されるということはありませんよね。
このように勝者がいれば必ず敗者がいるゲーム、それがゼロサムゲームです。
もしくは全員引き分け。
それしかありません。
外国為替取引(FX)は、そういったゼロサムゲームなのです。
ドルの価値がも日本円に対して上がれば、その分だけ日本円の価値はドルに対して下がります。
そうやって「ドル円」のレートが出来上がります。
なお、株式市場は非ゼロサムゲームです。
全員が利益をあげることも可能な市場です。
FXの聖杯を売っている人は「詐欺」だと思え
上記の通り、FXに聖杯が存在するはずなど、ないんですね。
それにもかかわらず、初心者や負け続けている人、焦っている人の心理を巧みに突き、
甘い言葉をささやいてくる人たちがいます。
「聖杯を教えます」などのように甘い言葉を餌にして、有料のナニかに誘導する人がいます。
そして、「自己責任です」と突き放されるという結果になるわけです。
どんなに甘い言葉でも、どんなに心が弱っていようとも、
「聖杯」という言葉を餌にした有料商材を購入したり、
サロンしたりなどしないように気をつけてください。
まとめ
FXはその相場の仕組み上、聖杯が存在することは絶対にありません。
なので、決して甘い言葉に惑わされないようにしてください。
また、聖杯を探すことは諦め、自分なりのスタイルを確保する道を探す方が確実です。