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【虚構記事】透明な税制の裏側:政治家だけが免れる確定申告

ある日、国会議員の黒田政春は記者会見場に姿を現し、笑みを浮かべながらこう語り始めた。

「国民はもっと税金について真剣に考えるべきだ」

その言葉には重みがある――というのも、黒田氏は自らが税金を一切支払っていないにもかかわらず、堂々と国民に確定申告を課す計画を発表したからだ。

目次

脱税政治家、闇の巧妙な計画

彼の計画は、税制改革の名の下に進められていた。

黒田議員は、全ての国民に対し、口座という口座を全てを政府に登録させることを義務づけ、あらゆる取引を政府が監視できるようにするという恐るべき提案を行った。

しかも、その計画の中には「政治家と検察は対象外」という条項が含まれているのだ。つまり、黒田議員自身や彼の仲間たちはこのルールから免除され、脱税がどこまでも可能となるということ。

国民は驚愕し、怒りが渦巻く一方で、黒田は冷静に自分の計画を進めるのだった。

完璧に仕組まれた脱税システム

まずは、黒田政春の脱税を見ていこう。

彼の脱税行為は、もはや「芸術」と称されてもおかしくないほど巧妙だ。彼は、毎年の確定申告で「国際交流費」「地域活性化のための寄付」など、奇妙な経費を膨大に計上してきた。具体的には、次のような項目がある。

  • ゴルフクラブ一式(約300万円)
    この経費は「外交交渉のためのスポーツイベント用具」として申請されており、実際には週末の趣味に使われているものだ。
  • 高級スーツの購入費(約500万円)
    「国際会議での印象を高めるための服装」という名目だが、実際には最新のファッションショーで選ばれた高級ブランド品だった。
  • プライベートジェットの燃料費
    「地方有権者との対話を深めるため」として、月に数回地方を訪れる際に使われるが、そのほとんどは海外リゾートへの旅行だと噂されている。

黒田はこれらの経費を長年にわたり申告し続けており、税務署も何らかの形で彼の申請を見逃してきた。しかし、その背景には彼が築き上げた「闇のネットワーク」が関わっている。

検察との密約

黒田議員は単に脱税をしているだけではなく、検察の上層部を完全に掌握しているという噂が絶えない。

数年前、彼の脱税行為が一部の報道機関によって明るみに出た際、多くの国民が「彼はついに裁かれるのではないか」と期待していた。

ところが、検察はまるで何事もなかったかのように黒田を不起訴とし、事件は闇に葬られた。

その背後には、黒田が検察幹部に提供したという贈り物が影響しているという。豪華な食事や高級車、さらには家族旅行の費用までが黒田が手配という、そのやり方により、検察幹部たちは彼に完全に買収されていたのだ。

記者会見で検察のスポークスマンが「黒田氏の行動には問題は見当たらない」と語った際、国民はその不自然さに気づいていたものの、誰も声を上げることができなかった。

我々は同じボートに乗っている」という言葉が検察内で広まり、黒田と検察の間には暗黙の了解が成立していた。誰も彼を裁くことができなかった。いや、裁こうという気すら、全くなかった。

確定申告「透明化」プランの本当の狙い

そんな中、黒田は国民に対して驚愕の提案を行った。

その名も「確定申告の透明化プラン」。

その内容は、すべての国民に対してあらゆる口座という口座を政府に登録させ、取引の全てが記録・監視されるというものだ。この計画は「国民の税金逃れを防ぐため」だというこのを名目としているが、その裏にはさらに驚くべき仕組みが隠されている。

黒田議員自身と検察は、このシステムの対象外となっているのだ。

つまり、一般市民の口座はすべて監視されるが、黒田や彼の仲間たちは自由に取引を行い、好き放題に脱税を続けることができるという仕組みだ。

「国民には責任がある。国の財政を支えるために、透明なシステムを導入するべきだ」と黒田は力説するが、彼自身がその「透明さ」から逃れる立場にあるということに対して、国民の怒りは日増しに高まっている。

しかし、黒田の考えはここでは終わらなかった。

「自己申告免税証明書」の計画浮上

黒田議員が次に考えたのは、国民をさらに混乱に陥れる新たな計画である。

それが「自己申告免税証明書」という法案だ。

この法案は、文字通り政治家自身が自分を免税対象と認定できるという驚異的な内容を含んでいた。つまり、黒田議員やその仲間たちは、自分の裁量で「私は税金を払わなくても良い」と証明できるのだ。

この証明書が発行されることで、政治家たちは完全に法律の上に立つ存在となり、国民がいくら抗議しようとも彼らを訴えることはできなくなる。

黒田議員は記者会見でこの証明書について尋ねられると、

「これは国の発展のための制度だ。政治家が税金を払わずに済むことで、さらに重要な仕事に集中できる」

と豪語した。彼のこの発言には会場中が一瞬凍りついたものの、それ以上踏み込む記者は皆無だった。そして黒田はまるで全てが正当であるかのように振る舞い続けた。

国民の反発と無力感

黒田議員の策略に対し、国民からの反発は日々激しさを増していた。

SNSでは「#黒田を裁け」というハッシュタグがトレンド入りし、全国で抗議集会が開かれるようになった。しかし、黒田は全く意に介さなかった。それどころか、

「国民が私を批判するのは、私がいかに効果的に仕事をしているかの証だ」

と、自らを英雄視する発言を続けた。

一方、検察は依然として沈黙を守っていた。検察庁内では、黒田議員からの支援でリフォームされた休憩室が話題となっており、幹部たちはその豪華な施設で「脱税問題など過去の話」と談笑しているとの噂が立っている。

国民は「この国は本当に正義がなくなった」とようやく気付き、司法制度に対する信頼は地に落ちた。

政治家同士の結束

黒田議員の行動が国内外で注目を集める中、他の政治家たちも次第に彼の手口に感化されていった。

数人の有力議員は、黒田の「脱税マスタークラス」に参加し、彼のアドバイスを受けながら自分たちの税務書類を「整理」するようになったという。彼らは、黒田の手法を「国家を強くするための策」として持ち上げ、さらなる改革を目指していた。

こうして、政治家間の結束は強固になり、もはや彼らを止める者は誰もいなくなった。国会の中では、黒田議員が提案する法律が次々と可決され、彼らの免税体制は完全に確立された。

免罪証明書を手に、嘲笑う黒田

黒田政春は最後に、国会前の大広場で堂々と「免税証明書」を手にし、カメラの前で笑みを浮かべた。

これが私たちの新しい社会だ。政治家こそが国家を導く存在であり、国民はそれに従うだけで良いのだ」。

その日、国会議事堂の前には多くの抗議者が集まり、怒りの声を上げていたが、黒田議員はその群衆を一瞥もせず、足早に高級車に乗り込んだ。彼にとって、国民の声などもはや届かない。

税金を払うのは「凡人」の役目であり、自らを「選ばれし者」として扱う黒田政春にとって、国民の負担こそが国家の礎だと考えているのだ。

黒田政春の脱税劇と、その背後にある暗黒の策略は、もはや止められない。彼が築き上げた「免税社会」は、政治家が法律の上に君臨する新たな時代の幕開けを告げている。

国民はその中で、果たして生き延びることができるのだろうか?ここまで来てもなお、半分以上の国民は選挙に行かないというのに。

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